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意外と知らない「融資」と「節税」の関係性とは?元本と利息の扱いの違いにも要注意

(画像=nishihama/stock.adobe.com)

融資を受けることが多い中小企業にとって、融資と節税の関係性はしっかりと押さえたいポイント。あまりにも節税に意識が向きすぎると、思わぬ弊害が生じることもあります。そこで今回は、融資と節税に関する基礎知識や、バランスの考え方などをまとめました。

借入金は節税につながる?元本と利息の違い

資金不足に陥りがちな中小企業にとって、「借入金が経費になるかどうか?」は死活問題にもつながるポイントです。借入金の扱いについては、以下のように元本返済分と利息分で変わってくるため注意しておきましょう。

・元本返済分…経費として計上できない
・利息分…経費として計上できる

借入金の元本を返済すると、手元から現金は出ていくものの会社の負債も減少します。このように、負債減少をともなう出費については、原則として経費には含まれません。

一方で、融資サービスを受けるための「対価」に該当する利息は、経費として扱うことが認められています。ただし、一般的には元本返済分に比べると利息分は少額になるので、借入金の節税効果は高いとは言えないでしょう。

過度な節税は不利になる?融資と節税の関係性

企業の節税は、基本的に「利益を圧縮すること」を意味します。利益を圧縮すれば税金の負担は抑えられますが、その代わりに財務数値が下がってしまうので、中小企業は安易に過度な節税をするべきではありません。

仮に財務数値が下がると、銀行をはじめとした金融機関からの評価も下がります。税金負担を抑えられても、銀行などから融資を受けられなければ、多くの中小企業は短期間でキャッシュ不足に陥ってしまうでしょう。

一方で、大きな利益を積み重ねた会社には多くの税金が課せられるものの、代わりに「内部留保」を増やせます。一般的に、内部留保の多い企業は倒産の可能性が低いため、金融機関からの融資も受けやすくなります。

ただし、融資審査においては、必ずしも節税が不利に働くわけではありません。たとえば、以下の特徴に該当する企業であれば、過度な節税をしても融資を受けられる可能性があります。

・粗利益が多い
・純資産が多い
・役員報酬がしっかりと支払われている

つまり、決算書の内容から「経営面に問題がないこと」がわかる企業は、節税に取り組みやすい状況と言えるでしょう。

融資と節税はバランスが重要──安易に節税第一に考えない

企業にとって節税は、言うまでもなく非常に重要なものです。しかし、ここまで解説してきたように、過度な節税は融資審査に悪影響を及ぼす可能性があるため、安易に節税第一に考えるべきではありません。

特に利益圧縮のみに目がいき、不要なものを購入する節税手段は厳禁です。節税と無駄遣いは全く異なるものなので、仮に経費を増やしたいのであれば、必要な商品・サービスに絞って節税に取り組みましょう。

また、自社が直面している現状から、「融資と節税のバランス」を意識することも重要なポイント。たとえば、近い将来に大きな資金が必要になる場合は、融資を受けられる環境をしっかりと整えておかなくてはなりません。一方で、しばらく融資を受ける予定がない企業は、節税の比重を高めやすい状況にあると判断できます。

状況に合った節税をするために、中長期的な計画を

融資と節税のどちらを重視するべきかは、会社が直面している状況によって変わります。税金を抑えられる節税はたしかに魅力的に映るかもしれませんが、過度な節税はときに「融資を受けにくい状況」を作り出すので、融資と節税のバランスは慎重に判断しなければなりません。

また、仮に節税に比重を置きたい場合には、単なる無駄遣いにならないように注意する必要があります。ケースによっては、短期の計画だけでは判断が難しいこともあるので、可能であれば中長期的な計画をしっかりと立てて、今後の方針を検討するようにしましょう。

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