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中小企業のクラウド化の現状 働き方改革につなげるポイントも解説

中小企業のクラウド化の現状 働き方改革につなげるポイントも解説
(写真=PIXTA)

IT化が進む昨今では、クラウド化に取り組む企業が多く見られます。しかし、中小企業に関しては広く浸透しているとは言えず、中には不安を感じている経営者もいることでしょう。今回はクラウド化の現状や、導入する際のメリット・注意点などを解説します。

最初に押さえておきたい「クラウド化」の基本と現状

現代では、企業向けのクラウドサービスが多く見られます。クラウドサービスとは、インターネットを使ってネットワーク経由で利用するサービスです。

近年では業務システムに関するクラウドサービスも多く存在するため、ソフトウェアなどを購入・開発しなくても、手軽に業務を効率化できる手段が増えました。また、クラウドサービスはネット接続された端末から簡単に利用できるので、情報共有や連絡手段としても活用できます。

業務にクラウドサービスを導入することは「クラウド化」と言われており、クラウド化を進める企業は国内でも増えてきました。しかし、総務省が公表した情報通信白書によると、2018年のクラウドサービスの利用状況は58.7%とそれほど高くありません。

この数値には一部にしか導入していない企業も含まれるため、40%以上の企業はクラウド化が全く進んでいない状況です。また、クラウド化が進んでいるシステムと、進んでいないシステムの差が激しい点も、現状における課題と言えるでしょう。

クラウド化が進まない大きな要因は、ITリテラシーの不足

中でも中小企業は、クラウド化があまり進んでいないと言われています。その要因としては、ITリテラシーの不足が挙げられます。

ITリテラシーが乏しい企業は、最適なクラウドサービスを選ぶことが困難です。特にサービス内容の比較や、適正コストの試算にはある程度の知識が求められるため、これらの部分をハードルに感じている経営者も多いでしょう。

また、提供会社によってはサポート体制が乏しかった点も、中小企業がクラウド化を敬遠してきた要因と考えられます。

「働き方改革」にもつながる――中小企業がクラウド化を進めるメリット

クラウド化に消極的な経営者も見られますが、クラウドサービスを導入するメリットは、小さな組織ほど大きいとされています。また、中小企業は大企業に比べて業務フローがシンプルであるため、クラウドサービスを導入するハードルも低い傾向にあります。

ほかにも、中小企業がクラウド化を進めると、以下のようなメリットを得られる可能性があるでしょう。

【1】サーバーの構築費や人件費など、コストの削減につながる
【2】どこからでもデータ取得や情報共有ができる
【3】業務の効率化につながる

上記の中でも【2】や【3】は、昨今求められている「働き方改革」につながるメリットです。クラウド化は在宅勤務 (テレワーク)を可能にしますし、業務の効率化は人材の再配置につながります。

つまり、クラウド化を通して働き方改革を進めれば、従業員のモチベーションが高まり、企業の生産性もアップする可能性があるのです。

システム障害や業務効率の悪化――クラウド化の注意点と対策

前述ではクラウド化のメリットを解説しましたが、クラウド化には注意点もあります。特に以下で挙げる点は、サービスの導入前にきちんと確認しておきましょう。

1.システム障害への対策は万全に

クラウドサービスはネットワークを経由して利用するため、常に「システム障害」のリスクがつきまといます。たとえば2019年8月には、AWS(Amazon Web Services)で大規模障害が発生し、さまざまなサービスに影響を及ぼしました。

システム障害が発生すると、クラウド上に保管したデータへのアクセスや、情報共有などができなくなる恐れがあります。システム障害を予測することは難しいため、複数のクラウドサービスを利用する、重要なデータはバックアップをとっておくなど、トラブルを想定した対策を考えておきましょう。

2.既存システムの理解が必要

最適なクラウドサービスを選ぶには、既存のシステムを理解することが必要です。この工程を省くと、かえって業務が複雑化したり、コストが増えたりする恐れがあります。

このような状況を防ぐには、既存のシステムが抱える問題点をしっかりと把握し、その問題点を解決できるサービスを選ばなくてはなりません。システムや業務によっては、そもそもクラウド化が適していない可能性もあるので、クラウド化への移行は慎重に検討しましょう。

クラウド化に取り組む前に、正しい知識の習得を

クラウド化はコスト削減や業務の効率化を期待でき、働き方改革の実現にもつながります。ただし、クラウド化の効果を最大限引き出すには、最適なサービスや導入方法を判断するための知識が必要です。

これまで特に意識してこなかった経営者の方は、これを機に世の中のクラウドサービスに目を向けてみてはいかがでしょうか。

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