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中小企業庁による事業承継を円滑に進めるためのサポートを徹底解説!早めの準備が重要

(写真=PIXTA)

日本の経済・社会において重要な役割を担っている中小企業の活力を維持し続けるためには、円滑な事業継承の活性化が不可欠といえます。世代を超えて事業の継続・発展を図れるよう、事業承継の流れや課題、国のサポートなどを紹介します。

会社の将来を見据えた事業承継のステップ

事業の存続には、ヒト・モノ・カネといった3つの要素を引き継ぐ必要があり、経営者が交代するだけでは十分な事業承継ができない恐れがあるため、綿密な計画の立案が重要です。また、事業承継を行うことで、相続のトラブルを発生させるリスクも軽減できるでしょう。

いつ頃から事業承継を検討し始めればよいか

中小企業庁のデータによると、中小企業経営者の年齢は高齢化の傾向にあるものの、実際に事業承継の準備を始めている経営者はどの年代でも少ないのが現状です。中小企業経営者の平均引退年齢は約70歳であり、事業承継の準備には5~10年程度かかることを考えれば、遅くとも60歳頃までには事業承継の検討を始めるのがよいでしょう。

現在の会社の状態を把握

経営者が事業承継を行いたいと考えても、会社に事業を存続するだけの魅力が備わっていなければ、後継者を見つけにくくなるでしょう。また、会社の強みと併せて、課題点も浮き彫りにさせておく必要があります。自社のアピールポイントや改善すべき点、課題を克服するための方向性などを明確にしておくことが重要です。

事業承継に備え、経営改善

事業承継を行う前に、できる限り経営の向上に努めておくことで、後継者がより安心して事業の引き継ぎを行えます。経営基盤の強化や営業力アップなどを図り、引き継ぐに値する会社として捉えてもらえるような準備を意識しましょう。

だれに事業承継するかを決める

後継者の種類は、「親族」「役員や従業員」「社外」の3つに大別できます。後継者選びには、経営者や後継者の個人資産などが考慮されるほか、多くの人たちの思惑や利害も絡んでくるため、経営者自身が健康であるうちに、関係者と十分に意思疎通を図っておくことが重要です。

事業承継の課題

後継者は、経営者の子どもなど親族内から候補を探すのが一般的です。長年勤務している役員や従業員なども、有力な候補となり得るでしょう。親族内承継の場合、社内教育では、現場に関する知見や会社独自の運営方法などを学べます。また、社外教育では、他社での経験を積めることなどがメリットです。

事業承継に伴って発生する税金の問題(相続税、贈与税) 

経営者の死亡に伴い、後継者が会社経営を引き継ぐ場合は、会社自体が財産とみなされるため相続税がかかります。また、経営者が生前に会社を譲渡した場合には、贈与税を納税する義務が後継者に課せられます。非上場会社の場合、経営者の所有する株式が、相続・贈与財産となりその株式の評価額によって相続税・贈与税が課せられます。
ただ単に、代表取締役になっただけでは税金は発生しません。

事業承継にはどれくらいお金がかかるか

事業承継には、前述した税金のほか、自社の磨き上げにかかる投資資金・株式や事業用資産の買取資金・事業承継後に経営改善を図る資金などが必要となります。これらを合わせると、数百万円~数千万円単位の資金を用意しなければならないケースも考えられるでしょう。

事業承継に向けた中小企業庁や経済産業省のサポート

事業承継補助金とは、事業承継後に新しい取組を行った企業に対し、補助金が支給される制度です。

事業承継補助金

事業承継補助金にはⅠ型とⅡ型があり、中小企業の親族内承継では主にⅠ型が利用されています。諸条件を満たして受け取れる金額は、Ⅰ型で最大500万円です。 
※ただし、2020年度の公募は終了しています。

法人向け事業承継税制の拡充

法人向け事業承継税制を利用すると、後継者が取得した非上場株式または先代が所有する株式について、贈与税や相続税の納税を猶予してもらえます。2018年度の税制改正により、納税猶予割合を100%に拡大するなど、抜本的な拡充が図られていることが特徴です。

経営承継円滑法による金融支援

経営承継円滑化法は、円滑な経営承継をサポートするために、相続時の遺産分割や税負担に関する問題などへの総合的な支援策として定められた法律です。分散した自社株の買い取りや相続税の支払いのため、資金調達を支援する制度があり、融資などの支援を受けられます。

事業引継ぎ支援施設の設置

地域における事業承継の相談に個別対応するため、各都道府県に「事業引継ぎ支援センター」が設置されています。事業引継ぎ支援センターは、相談内容から支援の実施の可否を判断し、相談案件を仲介業者や金融機関に取り次いでくれる、橋渡し的な存在です。

後継者へ早めの引継ぎを

事業承継は、経営状況の客観的な判断が求められることもあるため、経営者が1人で進めていくことは困難といえます。事業承継を円滑に行うためには、専門家に相談しながら、できるだけ早い段階から準備や計画を立てておくことが大切です。

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