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企業オーナーは考えよう!起業から事業承継までのライフプラン

(写真=PIXTA)

企業にもライフサイクルがあることを知っていますか?個人の人生と同様、企業にも成長に応じたステージがあるのです。企業には大きく分けて「幼年期」「成長期」「成熟期」の3ステージがあり、どの企業もそのいずれかのステージを迎えているのです。企業はそれぞれのステージの中で、どのようなことを考えて事業計画を立てていけばいいのか、人生になぞらえながら分かりやすくご説明します。

個人におけるライフプラン

個人の人生では、「幼児・青年期」「成人期」「老年期」の3つにライフステージを分けることができます。保護者に支えられていた「幼児・青年期」を過ぎ、社会人になり「成人期」に入ると、結婚・出産など大きなライフイベントが発生します。成人期になるとライフスタイルに応じて、マイホームを取得するための住宅資金、子どもに教育を受けさせるための教育資金、定年退職後の生活をするための老後資金が必要です。

これらの「3大資金」が必要になる時期や金額はライフスタイルによって異なりますが、主に住宅資金と教育資金は成人期に必要なもので、その時期も重なりがちです。また、老後資金は老年期に使うものですが、成人期に貯蓄などで老後資金の多くを確保する必要があります。長期的な視野を持ち、ライフプランを練ることが大切です。

収入や貯蓄に応じて、資金を確保するための具体的な手段は異なります。

・有価証券での資産運用
・国民年金や小規模企業共済制度の活用
・個人型確定拠出年金(iDeCo)や少額投資非課税制度(NISA)など投資優遇制度の活用
・生命保険や損害保険、個人年金保険など保険の活用
・個人所得による所得税と法人利益による法人税等を考慮し、節税対策する
・金融資産や不動産を取得、活用し、将来の相続を見据えた相続税対策を施す

どの対策も、短期で効果を生むことができるものではありません。金融機関や専門家などのアドバイスを受ける必要があるでしょう。長期的なライフプランを立て、社会や所得などの変化や、個人のライフスタイルの変化に応じて、随時見直すことが大切です。

企業のライフサイクル(幼年期・成長期・成熟期)に応じた事業計画書

企業も個人と同様、ステージに応じてライフプラン(事業計画)を立てることが必要です。企業の業績は外部環境に直接左右されがちです。事業計画を立てる意味は大きいと言えます。一般的に、企業のライフサイクルに応じたステージは、起業、創業する時期である幼年期、次々と事業を展開する成長期、事業承継の検討が必要になる成熟期の3つに大きく分かれます。各ステージで「ライフプラン」を立てる際、留意すべきことは何でしょうか。

●幼少期の事業計画書
幼年期は、成長を軌道に乗せることが何よりも重要です。資金調達、人材確保、販路開拓に力を入れましょう。まだ法人化していないのであれば、設立や会計処理の手続きが必要です。個人が起業して法人化すれば下記のようなメリットがあります。

・責任を有限にできる
・取引や従業員の雇用などにおいて信用力が向上する
・雇用人数に関係なく、国民年金などに比べて補償が手厚い健康保険や厚生年金などの社会保険に加入ができる
・利益額が一定の金額を超えると個人所得税に比べて法人税の実効税率のほうが低くなり、節税対策になる

経営者が先頭に立ち自社の強みを活かしながら、事業を推進していくことが求められます。

●成長期の事業計画書
成長期にある場合は、さらなる成長に向けて社会環境や市場の変化に対応しながら、事業を変革することに留意しましょう。そのために必要なことは

・顧客ニーズの把握や販路開拓などによる新事業展開
・限られた経営資源に応じ、顧客管理や会計、税務などのIT化
・提供する商品やサービスの進化、供給能力増強のための設備投資や店舗展開

などです。同時に、成長に対応するための人材確保や中核人材の育成、組織や店舗のリーダーへの権限委譲と社内組織の整備など、人材・組織の課題への対応も必須でしょう。場合によっては、不動産やオペレーティングリースを活用したり、国や地方自治体などが交付する各種補助金や助成金を組み入れる手段も有効です。

●成熟期の事業計画書
成熟期では、経営者が健康なうちに後継者に会社を引き継ぐ「事業承継」ができるように、後継者の選定や育成、借入金返済や自社株取得、相続税納税のための資金確保などが必要になります。

中小企業庁の調査によると、後継者の選定を始めてから実際に承継するまで3年以上かかった会社が37.1%に達しました。後継者を選び育てるには時間が必要なのです。また、事業承継した後の会社や事業への関与の度合いを考えておくことも大切です。事業承継が決まっても後継者の経営に対する能力はまだ分からないものです。

経営者は事業承継後にも、経験を活かして顧問として助言することができます。最終的に経営判断をする後継者を支援する方法は、経営から退いてもあるものです。会社を廃業しない限り、事業承継はいずれ必要になるものです。早めに事業承継計画を立てることは大事でしょう。

事業計画書を作成して随時見直しを行い、変化に応じた経営をする

個人のライフプランと同様、企業にも成長度に応じた「ステージ」があることが分かりました。企業によって必要な対策は違うものです。起業して幼年期・成長期・成熟期を経て、会社をスムーズに後継者に承継するには、策定した事業計画を随時見直すことが大切です。会社の業績は外部環境によって変化するものです。事業は必ずしも計画通りに進むものではありません。事業計画があれば、実行した施策が成功したか、失敗したかを判断して事業を振り返ることができます。有効な対策を立てることにもつながるでしょう。事業計画を立てる際には、金融機関や専門家などに早めに相談してください。

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