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企業オーナーは会社と従業員の繁栄を考えて法人保険をどう活用すべきか

(写真=PIXTA)

福利厚生や決算対策の一環などで法人保険に加入している会社もあるのではないでしょうか。法人保険は1度加入すればよいというものではありません。会社の置かれた状況は刻々と変化するため、自社の状況を把握しながら保険契約の見直しや追加契約を行うほうが良い場合もあるのです。それでは法人保険を複数契約したい企業オーナーは、どのような点に気をつければよいのでしょうか。

なぜ法人保険は見直しが必要になるのか

個人、法人を問わず保険は1度加入すると満期まで保有するものとされています。しかし、個人がライフイベントやキャリアチェンジなどで必要となる保障が異なってくるように、法人も会社で急な資金需要が発生して中途解約しなければいけないときもあるでしょう。また、保障の上乗せが必要になることもあります。会社の状況を見ながら定期的に見直しをすることが大切です。

法人保険に加入している企業オーナーは、会社に貢献してくれた役員や管理職の役員退職慰労金の積み立てだけではなく、現物で医療保険や介護保険を支給するという福利厚生目的で契約する場合もあります。また、役員の死亡(役員死亡退職金)に備える目的で契約することもあるでしょう。会社の役員や管理職が増えたり、会社の繁栄に伴い法人の決算対策で保険の追加契約が必要になったりすることもあります。そのときにむやみやたらに契約をするのではなく、熟考することが肝心です。

法人保険はピークになる時期をずらして組み合わせる

それでは、法人保険の追加契約にはどのようなことに気をつけるのがよいでしょうか。まずは、解約返戻金のピークを迎える時期を検討することです。解約返戻金を受け取れる法人保険は解約時期によって解約返戻金が異なります。特に逓増定期保険などでは解約返戻率のピークを迎える時期が短期間に限定されているので、その前後の期間には解約返戻金が抑えられる傾向があります。

そのため、役員の退職時期にあわせてそれぞれのピークを迎えるように配慮して保険契約を結ぶことが大切です。これにより慰労金支給のための資金繰りの苦労や、解約金にかかる税負担をうまく回避で切る可能性があります。

法人保険は組み合わせを重視

それぞれの法人によって加入できる保険金額は決まっているので利益を大きく繰り延べしたいと思ってもすべての要望が叶うわけではありません。そのため、法人保険に加入するときにはどの保険会社のなんという商品の保険なのかをよく確認する必要があります。なぜなら、同じ2分の1損金(半損)の保険でも、A社とB社でピークを迎える時期や金額、加入範囲、特約などが異なるからです。そのため、それぞれの保険会社の商品をよく見比べて、自社や保険金受取人になる役員や管理職たちが喜ぶ内容にするのがよいでしょう。

また、全損、2分の1損金、3分の1損金の保険はそれぞれにピークを迎える時期が異なります。そのため、どの保険会社のなんという商品を契約するかだけではなく、ピークの時期をあえてずらして利益を繰り延べするのも一案です。会社の資本政策にあわせておくことが大切なのです。

もしも、複数の保険への加入を検討する場合には、解約返戻率の高さや変動だけでなく、保険料のうち損金にできる割合も勘案したうえで保険の組み合わせを考えるほうがよいでしょう。たとえば、3分の1損タイプでは解約返戻率が高く、その期間も長く設定されていることが多いため、全損タイプと組み合わせることで収支がマイナスになるリスクを軽減することができます。

加入できる役職の範囲を確認して社員の満足度UPに

オーナー経営者や役員の退職慰労金を準備するために法人保険を活用するだけではなく、従業員の福利厚生の一環として保険に加入するという方法もあります。たとえば、養老保険に加入することで従業員に病気や不慮の事故などで万一のことが起こった場合、死亡保険金や高度障害保険金を受け取ることができます。

また、養老保険は定期保険と異なり、満期保険金を受け取ることができるので従業員の退職金の原資として活用することもできます。つまり、役員だけでなく従業員の福利厚生をカバーすることで、従業員のモチベーションや満足度アップに役立てることができるのです。

2種類以上契約することでリスク分散や資産分散に

以上のように、複数の保険契約を組み合わせることで、リスクを分散したり、資産形成や保障内容を充実させたりすることができます。保険契約をうまく組み合わせるためには保障内容や契約者、被保険者などの契約条件を十分に検討することが必要です。

保険を見直す際には新たな保険を追加する方法だけでなく、他の保険契約への加入や払済保険への変更といった方法を組み合わせることも考えられます。こうした方法があることを踏まえ、自社の保険見直しに役立ててみてはいかがでしょうか。

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