ホーム > 税金・不動産 > 今すぐ実践できる 法人税の節税ポイント

今すぐ実践できる 法人税の節税ポイント

(写真=PIXTA)

避けては通れぬ節税対策

会社の経営を実際に行っていく上で、節税対策は避けて通ることができない。

しかし税金に関する業務は量が多く、その仕組みも煩雑だ。税務、特に節税に関して経営者が間違った認識を持っていた結果落とし穴にはまり、大損をしてしまうケースも時に起こり得る。税理士などの専門家に相談するという手もあるが、彼らに依頼するにしても最低限の知識は持ち合わせていないと相談もできないだろう。今回は法人税の節税について、今一度考えてみよう。

節税のインパクトは損益計算書の構造上明らかであり、法人税は損益計算書の当期純利益のすぐ上に表示される。つまり、法人税等の額が1万円減ることは利益が1万円増えることを意味するため節税は重要なのだ。

まずは現状把握

節税対策として、まずは現状の見直しから始めよう。

法人税の基本的な考え方は、法人税=法人所得×法人税率、所得=益金-損金である。なので益金が減らせないか、損金が増えないかという視点で考える必要がある。

手始めに、実際に支出しているのに経費に計上されていない項目を探してみると良いだろう。宿泊を伴う出張が多い会社での「出張手当」などはどうなっているだろうか。手当として社員に支給していると、会社の業務上必要な経費となり全額が損金に算入されるはずだ。

ほかにも個人契約の携帯代や通勤費、社長の自宅の家賃や光熱費など、会社の業務として使っているものはどうだろうか。個人のクレジットカードで支払っている場合もあるだろう。これらも全て経費として損金扱いにできる。

損金は「未払い」だけではない

携帯代などの通信費や水道光熱費は、毎月継続してサービスを受けその費用を翌月に「後払い」で支払うのが通例だ。こういった年度内にサービスを受けて費用を次の年度になってから後払いするものを「未払費用」と呼び、その年度の損金に算入することができる。

また、事務所の賃料や保険料など前払いすよるような場合は、契約書で「年払い」と指定して決算までの間に次の年度までの分を一括して支払うと、その年度の損金に一気に算入できる。ただし、これは相手方との契約で毎年継続して年払いで支払うことになっている必要があるので注意。これまで月払いだった場合は改めて相手方との合意の上、契約書を作り直す必要がある。

もう一点、税理士への報酬など内容が月ごとに変動するものは、これに該当しないので注意しよう。今からでも期末に既存の契約を「年払い」に変更したり、新たに結んだ契約の代金を年払いにしたりして年度内に代金を支払えば、損金に計上することができる。

「時期を変えるだけ」でも

支出の「タイミング」を見直すことで、節税対策になる場合もある。

たとえば、大幅な黒字による益金の増加が見込まれそうな年度に、大規模な損金を算入すれば、黒字幅を小さくすることができる。大規模な設備投資や修繕の予定など、十数年に一度発生するような大きな維持管理業務を少しだけ前倒しするだけだ。

「タイミング」といえばもう一つ、会社の年間の売上のピークを事業年度の始まりにするという方法もある。毎年12月が売上のピークと決まっているのなら、事業年度の始まりもその月にすれば、決算月の翌年11月までの間にじっくりと収支予測を立てて節税対策をすることができるからだ。

保険契約での節税方法

同じ損金でも、利益も資金も残っている黒字の場合には「保険」を使う方法も存在する。
法人保険の中には、保険料の全部または一部を損金に算入して税負担を軽減できる商品があるのだ。

例えば、中小企業基盤整備機構に「中小企業倒産防止共済」という共済制度。これは、利益の金額が200万円前後なら240万円まで年払いで入れる保険で、取引先事業者の倒産の影響で、中小企業が経営難に陥ることを防止するための共済制度だ。加入6ヶ月以降に、取引先の倒産によって売掛金債権等が回収困難となった場合に、最高8000万円の共済金の貸付けが受けられる内容である。そして、重要なのはその掛け金の扱いとなる。

法人の場合は税法上、各事業年度の損金に算入が可能だ。掛金月額は5000円から20万円までの範囲で自由に選べ、掛金総額が800万円になるまで積み立てることができる。つまり、自社の帳簿と相談して決めることができるということだ。

保険は通常の経費と比べて金額が大きいため節税効果も大きくなり、さらに不必要になった際には解約すればお金が戻ってくる。節税対策だけでなくキャッシュを残すためにも検討してみてはいかがだろうか。

(提供:株式会社ZUU)

【オススメ記事】
税務に詳しい専門家に相談を!M&Aで会社を売却する時にかかる税金とは
経営者必見!「逓増定期保険」で節税する時のメリット・デメリット
ポイントは3つ。役員退職金を損金計上したいオーナーが考えるべきこと
法人保険で自社株評価を圧縮!経営者が贈与時に検討したいスキームとは
成長を加速させるために知りたい優秀なM&Aサポート会社の見分け方