ホーム > 経営 > 資金調達の「シリーズ」とは?投資ラウンドと資金調達方法について解説

資金調達の「シリーズ」とは?投資ラウンドと資金調達方法について解説

(写真=beeboys/stock.adobe.com)

起業を検討している人や、すでに会社を運営している人にとって、資金調達方法は頭を悩ませるテーマでしょう。調達先を検討することと同時に、シリーズと呼ばれる投資ラウンドの考え方を知っておくと、資金調達の目安がより明確になります。投資ラウンドや資金調達方法を理解し、それぞれのラウンドに合った調達先や金額の目安について理解を深めましょう。

資金の調達にはどのような方法があるか

資金調達には主に4つの方法があります。1つずつご紹介していきます。

ベンチャーキャピタル(VC)

投資家が出資した資金を集め、代わりに投資を行う会社です。法人として投資を行うため、経営に対する過度な口出しはほとんどない反面、数字に対して厳しい傾向にあります。事業の拡大資金を集める際に向く資金調達方法です。金融機関と同様の審査が行われる反面、調達できる金額は高めになります。

エンジェル投資家

法人であるVCと異なり、個人的に投資を行う投資家です。企業との距離を近く保とうとする傾向があり、経営の仕方に対して厳しく意見することも少なくないでしょう。初期の成長資金を集めたい場合に適している資金調達方法です。原則として審査はありませんが、個人資金を元にしているため、金額は低めになります。

コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)

事業会社が自社の戦略目的のために投資を行うVCです。銀行や投資家から資金を集めるVCに対し、CVCは主に自社資金を使って投資を行い、投資先企業とのシナジー効果を狙って自社事業の活性化を図る目的を持っています。起業直後の投資先向けでしょう。

金融機関

融資という形で資金を供給するのが、銀行などの金融機関です。VCの場合、返済義務は生じませんが、出資に見合うリターンを求められます。一方、金融機関からはお金を借りるため、返済義務を負い利息の支払いも発生します。

資金調達における指標「ラウンド」とは

投資家が企業へ投資する際、目安となる考え方がラウンドです。一般的には4つの段階に分けられ、フェーズやステージと呼ばれることもあります。投資家だけでなく企業側も、成長戦略を立案する上で役立てられる目安です。

ラウンドは4段階

ラウンドは、シード→シリーズA→シリーズB→シリーズCというように、企業の成長とともに名称が変化していきます。ラウンドごとに資金調達の規模も異なり、ラウンドが高いほど高額です。

各ラウンドの状況と資金調達

続いて、それぞれのラウンドがどんな状況なのかと、ラウンド毎の資金調達についてご紹介します。

シードラウンド

起業前の状態を指すラウンドです。多額の費用を必要とする段階ではありませんが、最低限、会社の設立費用や人件費などのコストが発生します。資金調達額の目安は、500万円~1,000万円です。起業直後の段階をアーリーとし、シードとシリーズの間に設ける考え方もあります。資金調達方法は、エンジェル投資家が最適です。

シリーズA

本格的に事業が開始し、顧客が増え始める段階のラウンドです。必要とされる資金は数千万円程度でしょう。資金調達先として有力な候補は、VCが挙げられます。CVCや金融機関からも調達しやすくなるでしょう。ビジネスモデルの確立に向けて体制を整え、経営を安定軌道に乗せる土台を築くことが、シリーズAの課題です。

シリーズB

シリーズAを乗り越え、事業が軌道に乗り出す段階です。さらなる活性化のために、より多くの資金を必要とする段階ともいえます。調達資金額は数億円にのぼることもあるでしょう。VCからの注目も高まります。

シリーズC

成長過程が終わり、経営が安定期に入った段階です。IPOやM&Aを検討したり、商品・サービスの質を高めたりすることを求められる時期でもあります。会社の信用が高まり、金融機関からの融資も受けやすくなるでしょう。上場による株式での資金調達も視野に入れられます。

投資ラウンドに適した資金調達方法を知ろう

投資ラウンドの考え方を理解しておけば、資金調達先や金額の目安が分かりやすくなります。自社の成長過程を把握したり、経営戦略を立案したりする際にも、投資ラウンドの概念を役立ててみましょう。

ご融資に関するお問合せはこちら

【オススメ記事】
なぜオペレーティング・リースに節税効果があるのか、その理由を知る
オペレーティング・リースは会計処理と税務処理に注意を
負債が多く資金繰りが厳しい時は「経営改善計画策定支援」を検討の一つに
資金調達を望む経営者へ エンジェル税制活用法
経営者必見!「逓増定期保険」で節税する時のメリット・デメリット