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銀行融資の4つの借入方法とは?意外に知らないメリット・デメリット、借入方法の考え方を解説

(画像=mapo/stock.adobe.com)

銀行融資には4つの借入方法があり、方法ごとに特徴が大きく異なります。自社の資金繰りを融資によって改善するには、各シーンに適した借入方法を選ばなくてはなりません。そこで今回は、各借入方法のメリット・デメリットや、借入方法の考え方を解説します。

銀行融資の代表的な4つの借入方法

中小企業が利用する銀行融資には、大きくわけて4つの種類があります。それぞれ異なる特徴をもつ融資なので、各シーンに合わせた融資方法を選べるように、まずは各種類の概要を確認していきましょう。

1.証書貸付

証書貸付は、融資条件を記載した「金銭消費貸借契約証書」を交わす形で実施される融資です。中小企業が利用する、最も一般的なタイプの銀行融資とイメージすれば分かりやすいでしょう。

契約証書では、主に融資金額や金利、返済期限、返済方法などの融資条件を事前に設定します。

2.手形割引

手形割引とは、商品・サービスの対価として受け取った手形を、期日の到来前に現金化する方法です。銀行などの金融機関に約束手形や為替手形を持ち込むと、額面金額から期日までの利息(※割引料と呼ばれる)を差し引いた形で、現金の融資を受けられます。

細かく見ると手形割引にもいくつか種類があるものの、昨今では商業手形による融資が多いことから、「商業手形割引」と呼ばれる場合もあります。

3.手形貸付

手形貸付は、自社の約束手形を金融機関に差し入れる形で融資を受ける方法です。手形割引とは違い、手形貸付では融資を受ける企業のみが署名捺印をするため、「単名手形」や「単名貸出」とも呼ばれます。

また、手形の支払人は融資を受ける会社、受取人は金融機関になる点も、しっかりと理解しておきたいポイントです。

4.当座貸越

当座貸越とは、上限金額となる融資枠を事前に決めて、その枠内で自由に借入ができる融資形態です。当座貸越の利用前には銀行側との契約が必要であり、この契約は「当座貸越契約」と呼ばれています。

それぞれの借入方法のメリット・デメリットとは?

上記を見てわかる通り、銀行融資は種類によって仕組みが大きく異なるので、メリット・デメリットも当然変わってきます。そこで以下では、各種類のメリット・デメリットを簡単にまとめました。

メリットデメリット
証書貸付・長期的(1年以上)な融資を受けられる
・月々の返済負担を抑えやすい
・場合によっては契約書の中で、融資条件を柔軟に変えられる
・手続きに手間がかかる
・返済総額が膨らみやすい
・ある程度の信用力が求められる
手形割引・信用力が低くても利用しやすい
・貸借対照表の借入金に該当しないため、決算書の財務内容を改善できる
・不渡りになった場合は、手形を買い戻す必要がある
・振出人の信用力が低いと、融資を受けられない
・借入額や借入期間が、手形の内容に左右される
手形貸付・返済総額(金利)を抑えやすい
・追加的な借入コスト(印紙税)が安い
・信用力に応じ担保が必要になる
・高い信用力が求められる
・返済期間が短い(一般的には1年以内)
当座貸越・必要なタイミングで融資を受けられる
・必要な金額のみを借入できる
・融資の申し込みに手間がかからない
・特に高い信用力が求められる

メリットから借入方法を判断することも重要ですが、状況次第では上記のデメリットが深刻なリスクになる恐れもあるので、各種類のデメリットにもしっかりと目を向けておきましょう。

借入方法の基本的な選び方

銀行融資の借入方法を選ぶ際には、以下のように「資金使途」を意識することが重要です。

・仕入れ資金やつなぎ資金を借り入れる場合…手形貸付や当座貸越
・設備資金や長期運転資金を借り入れる場合…証書貸付

手形貸付と当座貸越については、会社の状況に応じて使い分けましょう。たとえば、「仕入れ代金の支払い時期」「売上代金の回収時期」の2つが明確である場合は手形貸付、必要なタイミングで融資を受けられるように備えたい場合は当座貸越が望ましいと言えます。

また、手形割引については、普段から手形を使用する取引が多く、受け取った手形を少しでも早く現金化したい場合に有効です。ただし、現金化した手形が不渡りになると買い戻しをする必要があるので、そのリスクは事前にしっかりと理解しておきましょう。

銀行融資の方法は、「信用性」と「目的」を意識して選ぶ

銀行から融資を受ける場合であっても、各シーンに適した借入方法を選ばないと、毎月の返済負担や返済総額が大きくなるなどの弊害が生じます。そのため、融資を受ける前には自社の「信用性」と「目的」を意識して、より適した借入方法を選ばなくてはなりません。
また自社が今どんな状況か、フリーキャッシュフローがいくらあるのか、毎月試算表・キャッシュフロー計算書を見て判断することも重要です。

資金繰りを改善するためにも、今回紹介した内容を参考にしながら、今後の資金計画を立ててみましょう。

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