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「投資・融資・出資」の違いがひと目でわかる!中小経営者が覚えておきたい融資の注意点

(画像=peshkov/stock.adobe.com)

「投資・融資・出資」は、企業の資金調達に関係する用語です。いずれも名称が似ていますが、実はこれらの用語の意味は全く違ったものになります。そこで今回は「投資・融資・出資」の意味やメリット・デメリットに加えて、融資に関する注意点をまとめました。

「投資・融資・出資」の違いとは?

まずは、「投資・融資・出資」のそれぞれの意味を、以下で簡単に確認していきましょう。

意味・概要該当するもの
・投資将来的に発生する利益を目的として、資金援助をすること。融資、出資と同様
・融資金融機関が申込人に対して、資金を貸し付けること。保証付き融資、ビジネスローン、不動産担保ローンなど
・出資事業や会社の成長を期待して、株券と引き換えに資金を援助すること。ベンチャーキャピタルや個人投資家からの出資、株式投資など

上記の中でも「投資」には、さまざまな形の資金援助が含まれます。リターンを目的とした資金援助はすべて投資に該当するため、融資も出資も「投資の一種」と言い換えられます。

融資と出資については、大きく異なるポイントが2つあります。ひとつ目は、資金を援助する側が受け取るリターンの内容であり、融資では利息(金利)を受け取れるのに対して、出資では株式の値上がり益や配当金が主なリターンとなります。

また、返済義務の有無も、融資と出資の大きな違いです。融資を受けた資金は原則として返済しなければなりませんが、出資で得た資金は返済をする必要がありません。

「融資・出資」のメリット・デメリットを徹底比較

返済義務がない点を考えると、資金援助を受ける企業にとっては出資のほうが魅力的に映るかもしれません。しかし、出資にもデメリットがあり、かつ融資にもメリットがいくつかあるため、安易に出資を選ぶことは危険です。

では、具体的にどのようなメリット・デメリットがあるのか、以下で確認していきましょう。

メリットデメリット
融資・株式を渡す必要がない
・多額の資金調達が可能
・選択肢が多い
・返済の義務がある
・返済時に利息が発生する
・場合によっては担保や保証人が必要になる
出資・返済の義務がない
・担保や保証人が必要ない
・資金以外の援助を受けられる可能性がある
・経営の自由度が下がる
・出資元を探すハードルが高い
・業績が上がるにつれて、配当コストが増える

出資の最大のデメリットは、株式の譲渡によって経営の自由度が下がる点です。無議決権株式という方法もありますが、経営面でのアドバイスや人脈の紹介など、資金以外にもさまざまな援助を受けられる可能性はありますが、出資元である第三者が経営に介入する影響で、どうしても経営の自由度は下がります。

その一方で、融資を受ける際には株式の譲渡が必要ないので、経営の自由度を下げることなく資金調達を済ませられます。そのほか、融資元に資金力がある点や、さまざまな金融機関から融資元を選べる点なども、融資ならではのメリットと言えるでしょう。

中小企業の融資で意識しておきたい2つの注意点

出資を受けるには、出資者にハイリターンを期待させる必要があるので、一般的な企業にとって出資はややハードルが高い資金調達手段と言えます。それに対して、金融機関からの融資は現実的な手段ではありますが、返済の義務がある点には細心の注意を払わなくてはなりません。

仮に返済不能に陥ると、場合によっては多額の借金を背負ったり担保を失ったりする恐れがあるでしょう。そのため、融資を受ける際には「返済計画」が必須です。自社の返済能力を意識し、綿密な返済プランを練ることが、融資のリスクを抑えることにつながります。

また、選択肢が多い点は融資の魅力ですが、自社の規模に見合った金融機関を選ぶことも重要です。会社規模と金融機関のミスマッチが起こると、より良い条件で借り入れたり、効率的に良好な関係を築いたりすることが難しくなるので、中小経営者は注意しなければなりません。

自社の状況を客観的に判断し、各金融機関の特徴を理解したうえで、適した融資元を選ぶようにしましょう。

各用語の意味を正しく理解し、目的により適した資金調達手段を

「投資・融資・出資」はいずれも異なる用語であり、特に融資・出資の違いは正しく理解しておくことが重要です。どちらかが優れているわけではなく、融資・出資のそれぞれにメリットとデメリットがあるため、目的により適した資金調達手段を選ばなくてはなりません。

資金調達を計画中の中小経営者は、本記事で解説した基礎知識を身につけたうえで、具体的な手段を検討するようにしましょう。

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