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「副業人材」が地方中小企業を救う?人材不足の解消につながる仲介サービスも登場

(画像=PIXTA)

昨今では地方の中小企業を救う存在として、「副業人材」が注目されています。特に人手不足で悩む企業にとって、副業人材は貴重な戦力になるかもしれません。人材戦略で悩みを抱えている経営者は、いち早く副業人材の魅力と実情を押さえておくことが大切です。

働き方改革の影響で注目?「副業人材」とは

副業人材とは、普段は一般的なサラリーマンと同じように働き、すきま時間を使って副業に取り組む人材のこと。中でも個人の名前を使って副業をする人材は、「副業系フリーランス」と呼ばれています。

副業への取り組み方は個々人によって異なり、本業と副業を明確にわけている人から、2社以上に雇用される「ダブル雇用」で働く人までさまざまです。業種も非常に幅広いことから、近年では副業人材が活躍する企業も珍しくなくなりました。

働き方改革によって副業の形が見直される中、副業人材は貴重な戦力として注目されつつあります。

副業人材を活用する3つのメリット

雇用する企業側から見ると、副業人材には正社員や派遣社員にはないメリットがあります。その中でも、以下では中小経営者が特に押さえたいメリットを紹介します。

1.採用の間口が広がる

戦力として副業人材を選択肢に入れると、採用の間口がぐっと広がります。また、副業人材側も積極的に働き口を探しているため、正社員やアルバイトほど採用の競争力は高くありません。

人材不足に悩む中小企業にとっては、採用のコストと手間を抑える貴重な選択肢になり得るでしょう。

2.専門性が高い人材を獲得できることも

副業人材の中には、大手で培ったハイスキルを備えている人材も存在します。正社員やアルバイトに比べると、専門性の高い人材が多い傾向にあるため、副業人材に目を向けるだけで即戦力が見つかるかもしれません。

また、優秀な人材が見つかったら徐々に雇用契約にシフトするなど、柔軟な人材戦略を図れる点も魅力的なポイントです。

3.雇用コストを業務量で調整できる

副業人材をフリーランスのような形で採用する場合は、業務量を増減させることで雇用コストを調整できます。運転資金に悩まされがちな中小企業にとって、コスト面での融通がきく点は大きな魅力です。

ほかにも、売上が少ないときには人員(副業人材)を減らすなど、会社の経営状況に合わせた人材戦略を立てやすくなります。

地方での副業を紹介するマッチングサービスも登場

副業人材への注目度が上昇した影響で、近年では企業と人材をつなげるマッチングサービスが登場しました。中には、都心の人材に向けて地方での副業を紹介する、地方企業に特化したサービスも見られます。

これらのサービスが登場する以前は、「地方で働くこと」に対する心理的ハードルが高いと言われていました。しかし、最近ではリモート勤務を導入する企業が増えたことから、徐々にそのハードルは下がりつつあります。

また、東京で働くサラリーマンの中には、「地方創生」に興味を持つ人材も少なくありません。そのような層がマッチングサービスを利用することで、すでに成果が表れている地方企業も存在しています。

情報漏えいや賃金設定など、注意するべきポイントも

地方中小企業を救う可能性がある副業人材ですが、採用の間口を広げすぎると思わぬ弊害が生じる恐れがあります。たとえば、競合他社に勤務する人材を雇用した場合、自社の顧客データや製品情報などが漏えいするリスクが高まります。

また、スキルを備えた人材を採用したい場合には、業務内容に見合った賃金を支払わなくてはなりません。副業とはいえ、多くの人材はやはり「収入」を優先することが予測されるので、賃金設定が低すぎると優秀な人材は集まりにくいでしょう。

したがって、副業人材を採用する前には、採用条件と業務内容を明確にしておくことが重要です。競合他社からは採用しないなど、条件を調整すれば情報漏えいをはじめとした採用リスクも抑えられるので、特に採用までの流れは慎重に検討しましょう。

副業人材の採用前には、計画と準備を万全に

低コストで優秀な社員を見つけることが難しい地方企業にとって、副業人材は貴重な戦力になる可能性があります。ただし、リモートワークを導入して働きやすい環境を作る、双方が納得できる採用条件に調整するなど、採用前にはしっかりと準備を整えることが重要です。

興味を持った中小経営者は、「副業人材をどう活用するのか?」という点を具体的に考えながら、慎重に計画を立てていきましょう。