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中小企業のIT担当者不足が深刻に…知っておきたい実情とIT環境を整えるポイント

ビジネスマン

今やビジネスとITは切り離せませんが、多くの中小企業はIT担当者不足に悩んでいます。そのような危機的状況を乗り越えるには、経営者がしっかりと実情を理解することが重要です。IT環境を整えるポイントと合わせて、国内の実情を確認しておきましょう。

中小企業のIT担当者不足の実情とは?

さまざまな領域でIT化が進んでいる昨今、多くの中小企業は深刻なIT人材不足に悩まされています。この問題は今に始まったことではなく、中小企業は長期間悩まされている状況が続いているため、ひとつの社会問題として受け止めなくてはなりません。

たとえば、2012年に三菱UFJリサーチ&コンサルティングが実施した「ITの活用に関するアンケート調査」によると、回答した1,246社のうち42.0%が「IT人材が不足している」と回答しています。ほかにも、経営者のスキル不足や適切なアドバイザーの不在など、多くの中小企業がIT化におけるさまざまな課題に悩まされていました。

では、そこから数年が経過した令和の時代には、どのような変化が訪れているのでしょうか。デル テクノロジーズが2019年12月に実施した「中小企業の働き方改革とWindows 10への移行に関する実態調査」によると、回答者のうち実に92%の中小企業のIT担当者が「他の業務(主業務)との兼任」と答えています。「専任」のIT担当者は全体のわずか8%、「十分にIT知識がある」と答えた回答者は9%という実態を見ると、中小企業のIT環境が改善されたとは決して言えません。

IT担当者不足の問題点とは?弊害はこんなところに…

IT担当者の不足によって生じる弊害は、自社のIT化がスムーズに進まなくなる点だけではありません。簡単に挙げるだけでも、以下の弊害が生じる恐れがあります。

・数少ない担当者に大きな負担がかかり、モチベーション低下を引き起こしてしまう
・身体的や精神的に追い込まれた結果、貴重なIT人材が離職してしまう
・セキュリティへの意識が甘くなり、情報漏えいなどのリスクが高まる
・人為的なミスの発生を防ぐことが出来ない
・採用や企業プロモーションにもデメリットが大きい
・IT化させることにより減らせるコストが下がらず、競争力が低下する

人材や採用コストが限られた中小企業では、パソコンにある程度詳しい社員がIT担当者となり、本業とIT関連業務を掛け持ちするケースが多く見受けられます。しかし、本来であればIT担当者には専門知識が求められ、かつ個人でこなせる業務量には限りがあるため、本業に加えてすべてのIT関連業務を任せることは無謀といえるでしょう。

また、中でもセキュリティ面での知識不足は、会社にとって深刻なリスクにつながりかねません。業種によっては社内データが漏えいすることで、経営が一気に傾いてしまう恐れがあるので、セキュリティに詳しいIT担当者を用意することも求められます。

IT担当者不足を解決するために、経営者が考えたい3つのポイント

では、中小企業のIT担当者不足を解決するには、どのような対策をとるべきでしょうか。ケースによって実践できる対策はさまざまですが、以下では特に意識したい3つのポイントを紹介します。

1.経営者自身が基礎知識を身につける

IT担当者の業務量をうまくコントロールするには、経営者自身のIT知識が欠かせません。IT導入の目的を明確にし、「どのような戦略をとり、どうやって活用するのか?」を判断できるだけの基礎知識が必要です。

担当者が存在している状況に安心せず、経営者も基礎知識を身につけたうえで、積極的にIT環境整備に取りかかりましょう。

2.無理をせず、外部リソースの導入を検討する

適任者がいない企業は、無理をせずにITコンサルタントなどの外部リソースを活用することが重要です。専門的なサービスを利用すれば、自社に最適なIT環境を整えられるだけではなく、IT設備の実運用も任せられます。

ただし、外部リソースはあくまでも他人であるため、全ての業務を任せるべきではありません。管理するスタッフは配置するなど、特に重要な業務は自社で行える環境を整えましょう。

3.IT支援を積極的に活用する

政府や自治体、大手企業などが実施する「IT支援」の中にも、活用できるものがあります。昨今ではさまざまなIT支援が実施されており、専門知識を学べるセミナーから補助金制度まで、中小企業は手厚いサポートを受けられる状況になりました。

中にはコストが発生するものも見られますが、経営者やIT担当者がスキルアップを目指す場として活用できるため、各エリアの支援制度などを確認しておきましょう。

多少のコストをかけてでも、IT環境の整備を、

IT担当者の不足を放置していると、将来的に思わぬトラブルが発生してしまいます。会社の生産性を高め、かつ安全な経営を実現するためには、多少のコストをかけてでもIT環境を整備しなくてはなりません。

特にIT導入が進んでいる中小企業は、これを機に自社のIT環境を見直してみてはいかがでしょうか。

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