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中小企業を救う資金調達手段となるか?税理士も注目の「オンラインレンディング」の基本

(画像=freeangle / PIXTA)

近年、新たな資金調達手段として注目されているオンラインレンディング。従来の融資にはない魅力を持っているため、国内でも市場規模が拡大しつつあるサービスです。本記事では今だからこそ押さえたい、オンラインレンディングの基礎知識や実情を紹介します。

FinTechの発展ともに注目──オンラインレンディングとは?

企業が金融機関から融資を受ける際には、提出した申込書や決算書をもとに審査が実施されるケースが一般的です。現在でもこの流れで多くの企業が融資を受けていますが、提出書類の準備や審査にはある程度の時間を要するので、融資実行までに1週間以上かかるケースは珍しくありません。

その点を解消するサービスとして注目されているものが、FinTechの発展によって登場した「オンラインレンディング」です。簡単に言えばオンライン上で融資を申し込めるサービスであり、従来の融資とは以下のような違いがあります。

・審査の判断材料として、銀行の利用状況や発注状況、決済状況などのビッグデータを使う
・ビッグデータを活用し、AI(人工知能)が与信モデルを作っている
・申し込みだけではなく、審査もオンライン上で実施される

上記を見てわかるように、オンラインレンディングは従来の融資とは全く異なるサービスです。中でも審査にAIを活用している点は、最新技術をとりいれた革新的なポイントと言えるでしょう。

中小企業がオンラインレンディングを利用するメリットとデメリット

では、従来の融資と比べて、オンラインレンディングにはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。中小経営者が特に押さえておきたい内容を、以下で簡単にまとめました。

オンラインレンディングのメリットオンラインレンディングのデメリット
・簡単に申し込める・融資実行までのスピードがはやい・これまで融資を受けられなかった経営者にもチャンスがある・金利が高めに設定されている・現時点では融資金額が少ない、返済期間が短いなどの課題も

オンラインレンディングの最大のメリットは、申し込みから融資実行までの期間が短い点です。サービスによっては数日で振り込まれるケースもあるので、資金不足に悩む中小企業やスタートアップにとっては、貴重な資金調達手段になり得ます。

また、従来の融資とは与信モデルが大きく異なる影響で、これまでなかなか融資を受けられなかった中小経営者にもチャンスが生じます。決して審査が緩いわけではありませんが、担保・保証人が不要のサービスも少なくありません。

ただし、その反面で金利が高い点、返済期間が短いなどのデメリットには注意が必要です。融資の受け方によっては返済負担が増大してしまうので、利用前にはしっかりと返済計画を立てておく必要があるでしょう。

実用化の目途は?地方銀行や税理士との連携にも期待

中国や欧米からはやや遅れているものの、国内にもすでにオンラインレンディングは存在しています。銀行とオンラインレンディング会社が連携するような動きも出てきており、さらに国内の市場規模は拡大傾向にあるため、将来的には一気に普及する可能性も十分に考えられるでしょう。

ただし、現時点ではいくつかの課題を残しており、たとえば従来の融資と比べてサービスの数が十分とは言えません。また、提供会社やサービスの信用性は慎重に判断しなければなりませんが、そこで重要になってくる存在が「地方銀行」と「税理士」の2つです。

地方銀行がオンラインレンディングを実用化すれば、地方中小企業にとっては心強いサービスになります。真新しい会社のサービスではなく、信頼関係を築いてきた地銀が提供するサービスであれば、利用のハードルはぐっと下がるでしょう。

また、各サービスの活用方法に関して、正しいアドバイスをしてくれる税理士が近くにいれば、経営者はさらに安心できます。そのため、将来的には従来の融資だけではなく、オンラインレンディングに精通した税理士が求められるかもしれません。

今後注目される可能性があるため、引き続き最新情報のチェックを

オンラインレンディングの手軽さやスピードは、従来の融資にはない魅力的なメリットです。注意すべきデメリットはあるものの、中小企業やスタートアップにとっては救いの手段となり得るので、今後ますます注目される可能性があります。

地方銀行や税理士との連携にも期待しながら、中小経営者は引き続き最新情報をこまめにチェックしていきましょう。