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シニア・女性が中小企業の救世主に?人材不足に悩む企業が取り組んでいる対策とは

シニア・女性が中小企業の救世主に?人材不足に悩む企業が取り組んでいる対策とは
(写真=PIXTA)

「人材不足」と言えば、多くの中小企業が悩まされている死活問題。近年ではこの人材不足を解消するために、多方面でさまざまな対策が講じられています。中小経営者は本格的な人材不足に陥る前に、効果的な対策をより多く理解しておくことが重要です。

人材不足が深刻な問題に…中小企業が直面している現状

帝国データバンクの「人手不足の解消に向けた企業の意識調査」によると、従業員不足を実感している企業は2019年8月の段階で50%を超えています。中でも生産部門や営業部門の人材不足は深刻であり、「採用・定着・育成」の三重苦に悩まされている中小企業は今や珍しくありません。

人材不足は以下のような問題を引き起こすため、中小企業にとっては死活問題になる恐れがあります。

・需要増加への対応ができない
・各従業員の時間外労働が増えてしまう
・事業規模の現状維持や、新事業や新分野への進出が難しくなる
・納期の遅延が生じる

つまり、人材不足は会社の事業活動を滞らせるだけではなく、従業員の労働環境を悪化させる要因にもなり得ます。人材不足に直面してからでは対応が後手に回ってしまう可能性があるため、中小経営者は問題をいち早く察知し、早急に対策を講じることが重要です。

厳しい状況の中、「シニア・女性」に目を向ける企業が増加

深刻な人材不足に悩まされる中、昨今では雇用の間口を広げるために「シニア・女性」に注目する中小企業が増えてきました。帝国データバンクの同調査(対象:約1万社)によると、積極的に活用したい人材としてシニアを挙げた企業は29.2%、女性を挙げた企業は27.9%に上ります。

では、なぜ現代になってシニア・女性の採用に注目が集まっているのでしょうか。活用できていない眠れる労働力が存在する点も大きな要因ですが、ほかにも「新たな考え方をとり入れられる」「人脈や知見が広がる」など、シニア・女性採用にはさまざまな利点があります。

さらに、シニア採用では国からの優遇措置を受けられる点、女性採用では会社のイメージアップやブランディングにつながる点なども大きなメリットです。つまり、シニア・女性の求職者に目を向ければ、単に労働力を確保できるだけではなく、会社の生産性や価値が向上する可能性もあるのです。

人材不足の解消に向けて――世の中の企業が取り組んでいる対策

人材不足を解消する対策としては、ほかにもさまざまな方法が見られます。いち早く人材不足を解消するためには、より多くの対策を理解しておくことが重要です。

そこで以下では、世の中の企業が取り組んでいる対策をいくつか見ていきましょう。

1.賃金の引き上げ

帝国データバンクの同調査によると、人材不足の解消法として最も挙げられた方法が「賃金水準の引き上げ」です。シンプルな対策ではあるものの、賃金の引き上げは人材の確保や定着につながるため、特に中小企業が重要視している傾向にあります。

また、業界の将来性を見据えたうえで、「若者に魅力を感じてほしい」との想いから賃上げに取り組む企業も見られます。

2.コミュニケーションの活性化

職場内でのコミュニケーションは、従業員の悩みを解決することにつながります。たとえば、辞職に関わるような深刻な悩みを解決できれば、人材が定着しやすい環境を整えられるでしょう。

また、業務効率化やスキル共有に役立つ点もコミュニケーションの重要なポイントです。つまり、職場内コミュニケーションを活性化させると、労働環境を大きく改善できる可能性があります。

3.時間外労働の削減

人材不足によって各従業員の負担が増大し、時間外労働が長引いてしまう状況は中小企業にありがちなケースです。しかし、このような状況下では定着率が下がってしまうため、中にはあえて時間外労働の削減に踏み切る企業も見られます。

時間外労働を削減するポイントは、「業務のムダ」を省くことです。業務プロセスの見直しや改善に取り組めば、人材不足に悩んでいる企業でも従業員の負担を減らせる可能性があります。

新たな人材だけではなく、定着率にも着目した対策を

人材の採用や教育にも労働力が必要になるので、深刻な人材不足に直面してからでは、思うように対策が進められない恐れがあります。そのため、人材不足の問題はいち早く察知し、本格的な弊害が生じる前に対策を講じることが求められます。

また、新たな人材を増やすだけではなく、今いる人材の定着に目を向けることも大切なポイントです。人材不足に悩む経営者は定着率にも着目しながら、慎重に対策を立てていきましょう。

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