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中小企業が生き残る秘策になる?働き方改革にもつながる「パラレルワーク」とは

働き方改革
(写真=PIXTA)

働き方改革の影響で、新たに注目されつつある働き方「パラレルワーク」。人材流出などのリスクに目が行きがちですが、実は企業側にも導入するメリットが存在します。生き残り戦略につながる可能性もあるため、これを機に概要を理解しておくことが重要です。

働き方改革につながる?「パラレルワーク」とは

パラレルワークとは、本業と同時並行で第二の活動に取り組むこと。具体的にはひとつのビジネスに依存せず、複数の収入源を持っている状態を指します。

パラレルワークは「パラレルキャリア」や「複業」とも呼ばれますが、副収入を得るために行う「副業」とは異なる意味合いで使用されるため注意が必要です。パラレルワークはいわば複数の本業を持つこと、つまり副業を超えた働き方の概念と言えるでしょう。

働き方改革が叫ばれる昨今では、テレワークなどの多様な働き方を推奨する企業も見られるようになりました。その影響でパラレルワークも注目されつつあり、すでに導入している企業も現れています。

パラレルワークを導入するメリット・デメリット

パラレルワークが導入されれば従業員は活動の幅を広げられるため、収入増やキャリアアップに取り組みやすくなります。その一方で、実は企業側にもさまざまなメリットが発生する点は、意外と見落とされがちなポイントです。

そこで次は「なぜ導入する企業が存在するのか」を意識しながら、従業員と企業側に発生するメリット・デメリットを見ていきましょう。


メリット デメリット
従業員側 ・収入を増やせる
・スキルアップやキャリアアップにつながる
・ビジネスの幅を広げることで、社会的な視野を広げられる
・新しい人脈を形成できる
・自己実現や社会貢献に時間を費やすことで、幸福度が上昇する
・本業に支障をきたす恐れがある
・タイムマネジメントが難しくなる
・本業への取り組み方次第では、規律違反とみなされるリスクがある
企業側 ・従業員のスキルアップにつながる
・将来的に生産性の向上につながる可能性もある
・興味を示す求職者が増え、採用力が高まる
・情報漏えいのリスクが高まる
・人材が流出する恐れがある
・従業員の健康面に配慮する必要がある
・就業規則を改正するコストがかかる
・業務の進捗管理が大変となる

人材不足に悩む中小企業にとって、採用力が向上する点は大きな魅力です。従業員のスキルアップを目指しつつ、さらに優秀な人材を確保できる可能性が高まるので、会社の力を底上げすることにつながります。

ただし、その一方で情報漏えいや人材流出など、軽視できないデメリットも。リスクをしっかりと抑え、かつメリットをしっかりと享受するためには、さまざまな事例に目を通したうえで慎重に計画を立てることが重要です。

経営者自身がパラレルワークに取り組む事例も

パラレルワークが導入された企業では、「サラリーマン×フリーランス」のような形で複業に取り組む従業員も見られるようになりました。その一方で、中には経営者自身がパラレルワークに取り組むことで、企業の競争力や経営力を高めている事例も見られます。

具体例としては複数の会社で役員職に就き、それぞれの会社で別の事業に取り組んでいるケースが挙げられます。各事業が成功すれば単純に利益が増えますし、さまざまな分野のノウハウや人脈を形成することにもつながります。

つまり、経営者自身のパラレルワークは中小企業の生き残り戦略となり得ますが、むやみに新たなビジネスに手を出すべきではありません。「複数の事業が互いに価値を高められること」を意識して計画しなければ、労力やコストを無駄にしてしまうリスクがあるためです。

たとえば、IT業界で培ったノウハウを金融業に活かし、逆に金融業のノウハウもIT業に活かす。その2つを融合させた結果、多くのニーズを集められる投資ツールを開発するといったような、相互補完的な事業に取り組むことが重要になります。

乗り遅れを防ぐために、いち早くパラレルワークに注目を

パラレルワークにはデメリットやリスクが潜んでいるものの、企業側にもさまざまなメリットが生じます。また、経営者自身も相互補完できる新たなビジネスに取り組むことで、相乗効果による企業の成長を期待できるでしょう。

現時点では国内に広く浸透しているとは言えませんが、今後導入する企業が増加すれば、一気に注目度が上がる可能性も考えられます。その流れに乗り遅れないように、いち早くパラレルワークに目を向けてみてはいかがでしょうか。

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